
2023年9月1日
こんにちは。
みやび歯科クリニック院長の上山です。
今回は「歯がズキズキといたい!」という症状が出たときに最も多い『歯髄炎』についてお話ししたいと思います。
当院でも毎日のように歯の痛みを主訴に来院される患者さまはいますが、痛みといっても程度や痛み方はさまざまです。
例えば
「かんだときにいたい」
「冷たいものがキーンとしみる」
「何もしてなくてもずっとズキズキする」
「いたくて夜も眠れない・・・」
などありますが、『自発痛』というなにもしてなくてもズキズキいたむといった症状が出てる場合、虫歯菌が歯の中の神経(歯髄)に感染して『歯髄炎』が起きてしまっていることが多いです。
そもそもむし歯というのは虫歯菌という細菌が原因で起こる感染症です。
歯の中には歯髄、つまり神経があります。
虫歯菌が歯の表面から進み、象牙質内に侵入、そのまま気づかずにいると歯髄まで虫歯菌が到達してしまいます。
こうなると神経内圧が高まり、ズキズキとした痛みが生じます。
痛みが生じると歯髄には炎症が生じます。この炎症のことを歯髄炎と言います。
では歯髄炎が起きてしまっている場合、どのように対応すればいいのでしょうか?
最も良くないのはそのまま放置することです。
以前はすごく痛かったけど、いつまにか痛みがなくなっていたという経験はなかったでしょうか?
痛みが歯髄炎によるものであった場合、治療をしていないのに痛みが消失したということがあれば、それは高い確率で歯髄が壊死してしまっていることが多いです。
歯髄が壊死したままさらに放っておくと根尖病変といって、歯の中だけでなく根っこの先の歯周組織にまで炎症が波及してしまいます。
これを『根尖性歯周炎』と言います。
ここまできてしまうと根管内全体に虫歯菌の感染が広がっているので、治療の成功率にも影響してくる可能性があります。
なので、まずは放置することはできれば避けていただきたいと思います。
では診察を受けたのち、歯髄炎に対してどのような治療を行っていくかこれからお話しいたします。
先ほど歯髄炎の原因は虫歯菌による感染だとお話ししました。
ですので、まずやらなければならないことは原因である虫歯菌を徹底的に取り除くことです。
具体的には治療中の痛みをなくすために部分麻酔をします。
その後、以前ブログでも書かせていただきましたが、う蝕検知液という虫歯菌を検出するお薬を用いながら、虫歯を削り取っていきます。
「ええー歯を削るの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現代歯科医療においても虫歯の除去方法は、虫歯菌に感染した歯質を削っていくことが一番再発リスクを下げる方法なのです・・・
その際、健全な部分まで削ってしまわないように、拡大ルーペやう蝕検知液といったものを適切に用いることが大切です!
そしてファイルと呼ばれる針金のような器具を用いて、根管から神経を取り除き、根管内を消毒薬で充分に洗浄し、充填材を根管に詰めていきます。
この一連の治療を根管治療と言います。
もしかしたら歯医者さんで
「虫歯が大きいから、神経を抜きますねー!」
と言われたことがあったら、こういう治療を受けていたということですね。
根管治療に用いる特別な器具と、治療を成功に導くためのひと手間については次回以降にお話ししますので楽しみにしておいてください!
もしこのブログをご覧いただいている方で、「歯のズキズキしたいたみ」に思い当たることがあれば、最寄りの歯医者さんに相談してみてくださいね。
また「歯の神経をとると歯が弱くなる」ともよく言われますよね。
生きてる木の枝と枯れ枝ではどちらが折れやすいでしょうか?
神経をとった歯は枯れ枝と同じで破折を起こしやすくなってしまいます。
破折を起こした歯は多くの場合、抜歯となってしまいますので、なるべく虫歯治療は早めにしてもらって、神経を温存することが一生健康な歯で食事をするためには大切になります。
なのでまずは虫歯がないか、一度ご自身で鏡で確認するのもいいかもしれませんね。
もしなにか分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。
姫路市伊伝居にありますみやび歯科クリニックへご相談ください。
『歯が痛い』
『歯茎から血が出る』
『詰め物が取れた』
『歯を白くしたい』
『口臭が気になる』
『親知らずを抜きたい』
などどんな治療にも対応しております。
虫歯治療、歯周病治療、根管治療、入れ歯、インプラント治療、審美治療(セラミック・ホワイトニングなど)、予防処置、矯正治療など全ての分野において日々、研鑽を積んでおりますので安心してご相談ください。
口腔がんや良性腫瘍、特別な矯正治療などは専門病院への紹介もさせて頂いております。
伊伝居、広峰、城北、北平野、梅ヶ谷、新在家、白国、野里をはじめとして姫路市外からも多くの患者さまに来院いただいております。
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